江戸味噌
古い文献の中にだけ存在したその味噌は
江戸の味覚の中心だった。
しかし、世の中からは完全に忘れられ、
今に至っている。
米麹をたっぷり使う。
蒸した大豆に、塩は少なめ、
贅沢さと、使いやすさだけを求めた。
保存性は求めず
新鮮なうちに食す。
だから、庶民は毎日買う
江戸に170軒
小さな味噌屋がそれを支えた。
濃厚だが、サッパリ、
くせがない。
使いみちは様々だ。
遙かむかし、醤油が普及するずっと前、
この味噌が江戸の味を創ったのだ。
そして
その江戸味噌は造ることを禁じられた。
戦時には贅沢だからと、、、
小さな味噌屋は戦禍で失われ
大量生産の味噌が時代の中心となった。
江戸味噌は時代に置き去りにされた。
あれから、70余年
今となっては、あたらしい
東京江戸味噌 広尾本店
店主 河村浩之