なにげなく手にした古いみその技術書。
戦前に書かれたボロボロの本に見つけたのが、
「江戸味噌」の文字でした。
こんな説明があります。
『其(その)名の如(ごと)く東京に於(おい)て発達し附近(ふきん)は勿論(もちろん)今日全国各地において製造せらる』
定説では「東京のみそ」といえば「江戸甘味噌」。わずかな名前のちがいです。
しかし読み進めると、それだけではないようです。
「本来の江戸のみそは『江戸味噌』ではないか?」
戦前の文献を中心に資料をあつめ、試作のくりかえし。
あの日から2年。疑問は確信へとかわります。
こうして、「江戸味噌」がふたたび私たちの前に姿をあらわしました。
70年ぶりのことです。
「江戸味噌」は一見なんの変てつもない「みそ」です。
しかし、その忘れられた「江戸のあじ」について、深く知り、特徴・背景にまでに思いをめぐらすなら、なじみの「みそ」とは少しちがった価値観に気がつきます。
江戸人ならではの豊かなくらしぶりを反映した、私たちの食卓へとつづく記憶です。
そして、和食だけにとどまらない汎用性の高さは、
少々おおげさですが、みそ文化の未来でもあるのです。(参照)
私たちはこの食文化を「次の世代にしっかりと伝えたい」と考えます。
それが「100年続く東京のみそ屋としての責務」だと思うのです。
当サイトには「江戸味噌」について、私たちが知ることを書きました。
店舗では実際に味わってもいたけます。
これを機会に「江戸味噌」をぜひ知っていただきたいのです。
「失われた、江戸の食文化の中心。江戸味噌」
そのよき理解者になってください。ずい分と都合のよい話かもしれません。
しかしこの存在を、少しでも多くの方に共有していただきたいのです。
再びきざみ始めた「江戸味噌」の時間。
みなさんとともに次代につなげてゆく。
私たちの願いです。
東京江戸味噌 店主
江戸の味噌屋、180軒あまり。
近所の店で、その日に必要な量を買う。
それが、江戸っ子と味噌とのかかわり方でした。
そんな豊かでムダのない江戸人たちのくらしぶり。
今やスッカリ歴史にうもれてしまいましたが、
それらを支えたのが、江戸のみそ屋でした。
そして、今。
ふたたび Tokyo 広尾の街に。
70年ぶりに復活した「江戸味噌」をはじめ、
「江戸甘味噌」「田舎味噌」「仙台味噌」
戦前までの東京で親しまれていたみそをあつめました。
唯一の「東京・江戸のみそ」専門店です。
「いまとなっては新しい」
そんな、ライフスタイルを見つけてください。
震災や戦争が、江戸の記憶をうばいました。
多くが今も、忘れられたままです。
「江戸のみそ」もそのひとつ。
ちゃんと明日に伝える。
ご縁あっての 100年の歩み
東京のみそ屋としてのつとめです。
社名 | 株式会社 日出味噌醸造元 |
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創立 | 大正8年 8月8日 |
代表取締役 | 河村浩之 |
所在地 | 〒108-0022 東京都港区海岸3-2-9 |
TEL | 03-3451-9331 |
FAX | 03-3451-9333 |
事業内容 | 味噌、醗酵技術を用いた調味料・加工食品の製造・販売 |