江戸っ子の好みと、江戸の都市事情が生んだ江戸発祥の「江戸のみそ」。戦前まで東京の中心的なみそでしたが、米糀を通常の倍量使う贅沢品として戦時下に製造禁止となり、以来存在すら忘れられてしまいました。大正・昭和初期の文献をもとに73年ぶりに復刻しました。蒸し大豆を使用し、米糀は大豆と同量、江戸味噌独自の仕込方法で、2週間程度で素早く熟成。ほど良い塩加減と甘さ、みそ臭さのない、フレッシュな味わいが特徴。ジャンルを選ばず様々な料理にマッチするみそです。 みそ汁や鍋、様々な料理の隠し味にもお使いください。
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- 甘味
- 塩味
- コク
- 汎用性
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- 種類
- 米みそ(甘口みそ)
- 塩分
- 9%
- 麹歩合
- 11歩
- 熟成期間
- 2週間
- 大豆処理
- 蒸熟(蒸し)
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- 大豆
- 国産 エンレイ
- 原材料
- 米糀(国内製造)、大豆、食塩
米糀の割合は20歩。「江戸味噌」の約2倍の量です。食塩は約半分の5%。こってりした甘さが特ちょうの調味用途のみそで、「江戸味噌」の中でも甘みそに分類されます。江戸みそ同様、戦時に製造が禁止されましたが、戦後に復刻され、現在は「江戸・東京のみそ」として知られています。もとは江戸のある老舗みそ屋秘伝の名物みそでした。同店をはなれた職人達によって明治後期から大正期にかけて東京中に広まりました。当時は「東京甘みそ」と呼ばれることが多く、「江戸甘みそ」とひろく呼ばれるようになるのは、戦後のことです。当店の江戸甘味噌は、過去16回の受賞履歴を持つ鑑評会仕様の特製品。前述の通り、料理の味付けや田楽みそなど、調味に適したみそです。なお、みそ汁につかう場合には、単独ではなくほかのみそとのブレンドがおすすめです。ひと味違うコクのあるみそ汁に仕上がります
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- 甘味
- 塩味
- コク
- 汎用性
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- 種類
- 米みそ(甘みそ)
- 塩分
- 5%
- 麹歩合
- 20歩
- 熟成期間
- 2週間
- 大豆処理
- 蒸熟(蒸し)
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- 大豆
- 国産 エンレイ
- 原材料
- 米糀(国内製造)、大豆、食塩
当時の文献には、「江戸味噌」とは別に、江戸では「田舎味噌」と呼ばれる麦みそ(※)がよく食べられていたことが記されています。江戸から見て田舎で作られることからこの名前がつけられた田舎味噌は、現在の栃木や埼玉などの近りんの農村でつくられ、ほかの農産物と一緒に江戸に持ち込まれていました。九州や四国で一般的な麦みそとは異なり、製造方法や見た目においても違いがあります。麹の割合、熟成期間、塩分、大豆の処理方法などが異なり、特徴的な濃い赤色をしています。江戸周辺には多くの生産者がありましたが、時代の変化とともに戦後はすっかり姿をけし、「幻のみそ」となってしまいました。当店で扱う田舎味噌は、熟成期間1年、塩分12%。フレッシュな江戸味噌とは対きょくのみそですが、色や味わいの中に江戸味噌との共通点を感じていただけることでしょう。
※麦みそ:原料のこうじを麦から作るみそのこと。現在市場に流通している「みそ」はほとんどが米みそに分類され、米からこうじがつくられます。なお、江戸味噌、江戸甘味噌、仙台味噌は米みそに分類されるみそです。
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- 甘味
- 塩味
- コク
- 汎用性
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- 種類
- 麦みそ(辛口みそ)
- 塩分
- 12%
- 麹歩合
- 9歩
- 熟成期間
- 12ヶ月
- 大豆処理
- 蒸熟(蒸し)
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- 大豆
- 国産 エンレイ
- 原材料
- 大豆(国産)、大麦、食塩/酒精
品川にあった伊達藩下屋敷。そこには3000人の江戸詰藩士のために、地元と同じみそをつくる蔵がありました。原料の大豆からこうじまでを仙台から運ぶという徹底したもの。一部は江戸市中で販売され、「仙台味噌」として知られていました。
明治になると藩邸は廃止され、その蔵が独立。ひろく販売をはじめます。
さらに明治中期にそのつくり方が公開されると、東京中のみそ屋がつくるようになります。戦前までの東京では、「江戸味噌」と人気を二分するほどに普及していました。
「江戸味噌」と同様に蒸された大豆は、低温で仕込まれ長期熟成されます。
色こそ同じ赤かっ色ですが、「江戸味噌」とは対極の長期熟成らしい特ちょうを持ちます。辛口みそに分類されます。
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- 甘味
- 塩味
- コク
- 汎用性
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- 種類
- 米みそ(辛口みそ)
- 塩分
- 14%
- 麹歩合
- 7歩
- 熟成期間
- 6~10ヶ月
- 大豆処理
- 蒸熟(蒸し)
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- 大豆
- 国産 おおすず
- 原材料
- 大豆(国産)、米、食塩